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おくちでたべるドットコム

昭和大学歯科病院 口腔リハビリテーション科

local_library第30回 訪問歯科診療について

最近訪問歯科診療についてテレビなどでも多く取り上げられるようになっているため、今回は当科で行っている訪問歯科診療についての取り組みについて簡単にご紹介させて頂きます。

訪問歯科診療とは、

昨今、要介護認定を受けられている高齢者の数は急激に増えています。このようなご高齢の方の特徴として、全身のみならず口の中にも様々な問題を抱えられています。ところが全身の病気に比べて口の病気への関心が低いため、口の中の問題に関して歯科医院を受診しない方が多くいらっしゃいます。さらに、手指の衰えなど全身の要因も絡んで、お口の清掃が難しくなり、虫歯や歯周病になりやすく、また進行しやすいため歯を失うリスクが高まり、食べる機能が悪く衰えていきます。それに伴い、食べる楽しみがなくなり、生きがいがなくなっていくことも十分考えられます。
そのため、近年は通院困難な患者さんには、歯科医師が患者さんのご自宅や入所施設を訪ねる訪問歯科診療を行う歯科医院が増えてきました。一般的な歯科医院が行う訪問歯科診療は、虫歯、歯周病、入れ歯の治療などですが、当科では、飲み込みの問題に対して訪問診療を行っています。

当科の取り組み

そこで、当科の特色を活かして取り組んでいる訪問歯科診療の例をご紹介したいと思います。

<施設や在宅での内視鏡を用いた嚥下機能検査の実施>
介護老人保健施設や家族からの飲み込みにくいといった主訴に対する往診の依頼を受けて、内視鏡を用いた飲み込みの機能(嚥下機能)の検査を実施しています。
検査中は大きなモニター上に内視鏡の画像を映して、患者さんのご家族や施設の方に見て頂きながら検査を進めて参ります。それにより、普段の食事の時にのどで何が起こっているのかをその場で観察しながら、当科スタッフがわかりやすく解説しますので、患者さんの飲み込みの状態をご家族や施設の方が理解することができます。
この検査により、現在の食事内容が適しているか、飲み込みの問題がないか食事の姿勢は適切かなどが明らかとなります。そして問題があった場合は、適切な食事内容や姿勢、嚥下機能の訓練などについて指導を行ないます。

*嚥下内視鏡画像
*嚥下内視鏡画像
お粥を飲み込み終わった後の画像。
矢印はのどに残ったお粥。

以上が当科で実施している嚥下障害患者さんに対する訪問歯科診療について簡単に説明させていただきました。
最近よくムセたり飲み込みが上手くいっていないと感じるけれども、通院が困難でお困りの方は、どうぞ口腔リハビリテーション科までご相談下さい。

小池 丈司