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おくちでたべるドットコム

昭和大学歯科病院 口腔機能リハビリテーション科

local_hospital頭頸部癌術後の摂食嚥下障害

移植術など外科技術の進歩に伴い、頭頸部癌の外科的治療は飛躍的に進歩しました。頭頸部癌の手術では癌の再発や転移を避けるために拡大手術が行われるとともに術後機能をできるだけ残すために色々な工夫や技術が取り入れられています。

しかし、食べること、飲み込むことは様々な神経と筋肉が働いて行われる複雑な協調運動で、しかも口やのどのすべての器官は複雑な機能を営むための優れた器官ですから、手術で切除した部位に他の組織を上手に移植しても摂食嚥下機能が障害されることは少なくありません。

手術後には口やのどの形が変わったり、動きにくくなったり、感覚がなくなったり鈍くなったりするために複雑な摂食嚥下運動を行うのが難しくなるわけです。
また移植組織が小さくなったり、瘢痕という硬い組織が形成されることなどによって手術後かなり時間が経過してから、摂食嚥下障害が生じることもあります。

顎義歯
顎義歯(上顎腫瘍術後)

口腔機能リハビリテーション科では、術後の摂食嚥下機能が速やかに回復するように術前から摂食嚥下機能の検査を行い、術前訓練を積極的に取り入れています。
術後の摂食嚥下障害に対しては各種検査により、障害の部位、程度を的確に診断し、診断に基づいて最も効果のある訓練法、対処法を指導致します。また、術後の機能回復に補綴物が必要な方には、顎義歯や摂食補助装置の作製も行います。